『蹴る』とは?

『蹴る』動作


サッカーで好発する傷害のうち捻挫や肉離れは非接触によっても発症するため、予防の取り組みが必要不可欠です。


 これらの非接触型外傷の主要なメカニズムは、走行、ターン、キック(シュート)です。
したがって、キック時のバランス能力向上を含めた適切なキック動作の習得により、関節や筋への過度なストレスを軽減し、外傷予防が期待できます。 
サッカーのキックの中でも外傷が好発するシュートの多くはインステップキックで行われるため、今回はそこに着目してお話します。

アスリートのリハビリテーションとリコディショニング.

インステップキックの動作は

①アプローチ(プレパレーション):ボールに対してアプローチして軸足を踏み込むまでの動作。

②テイクバック:蹴り足のつま先が地面から離れ、股関節の伸展が最大になるまでの動作

③コッキング:蹴り脚の後方へのスイングから、前方へのスイングへ運動方向を変換させる動作。このとき膝関節は最大屈曲。

④アクセレレーション:下腿〜足部の角速度(膝伸展方向への角速度)を増す動作。
膝関節最大屈曲からボールインパクトまでの動作。

④’インパクト:足部がボールをインパクトする瞬間。

⑤フォロースルー:足部がボールをインパクトした後に、蹴り足が地面に再度着地するまでの動作
に分けられます。

アスリートのリハビリテーションとリコディショニング.
アスリートのリハビリテーションとリコディショニング.

好ましい動作、合理的でない動作の特徴を下の図に表します。

アスリートのリハビリテーションとリコディショニング.

 テイクバックからコッキング期の適切なタメがつくれている状態(図2A①)と、アクセレレーションからフォロースルー期の上肢と下肢の対角的な相反運動(いわゆるクロスモーション(図2A②)が効率的なキック力を生み出します。

 またインパクト時の足関節底屈固定(図2A③)や、アクセレレーションからフォロースルーにかけての前方への体重移動も合理的なキック動作を習得する上で必須です。
なお、タメがつくれている状態は股関節伸展股関節伸展、膝関節屈曲や支持脚側上肢の挙上と引きつけ(バランス保持に必須)で形成され、体幹前面、大腿部前面の筋群の予備伸張状態が得られます。

アスリートのリハビリテーションとリコディショニング.

キック動作に作用する機能的因子は図③の通りです。

アスリートのリハビリテーションとリコディショニング.

 どのスポーツにもいえることですが、やはり体幹筋群の安定というのはサッカーでも非常に大切といえるでしょう。体幹筋群が不安定だとその他の筋がいくら強く、柔らかくしなやかに動いていても力の方向が定まらないためいいパフォーマンスにはつながりません。

 安定したキック動作の会得は怪我の予防になるだけでなく、効率的に力をキックしたい方向へ運ぶためにも役立ち、パフォーマンスの向上にもつながると考えます。
サッカーをプレーされる方は今回お話したことを是非意識してみてください。

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